合唱

【マイバラード】

Takamasa

【マイバラード】は、1987年発表の合唱曲。作詞・作曲は松井孝夫さんです。

同声二部版・混声三部版はイ長調、
女声三部版は変ロ長調で作曲されています。(動画は、混声三部版で演奏)

ポイントは、2拍3連符

2拍3連符が、シンコペーションになってしまわないようにしたい!
けれど、かといって、あまり機械的に正確な2拍3連を刻んでも、面白みにかけるような気がします。
2拍3連符は、4/4拍子の軽快に刻む拍感から、フッとぬけるような解放感を感じてもらえるといいなあと思います。

そして、ピアニストの美味しいポイントは、この2拍3連の後!

「きらめけ」

に先行する「rf」(リンフォルツァンド)。このオクターブのインパクトをバシッと決めてほしい!もう少し言うならば、この部分で右手が残らないように要注意です。

表現的な役割も多いのですが、2拍3連のフレーズから、この「きらめけ」からまた4/4のリズムに切り替わるためのスイッチ的な役割も果たす箇所です。合唱部分では8分休符のところですが、ここで印象的に聞かせることで「きらめけ」に思い切って踏み切っていけるでしょう。

ラストを、どう歌い収めるか?

曲の終盤繰り返した後の

「とどけ あいのメッセージ」

を、どう歌うか?どう弾くか?あるいは、どう振るか(指揮者)?

「molto rit.」からの「Lento」(遅く、ゆるやかに)

それまでの軽快な流れから、一気にドラマチックに、あるいは切なくエンディングに向かうわけですが、注目したいのは、ここでのピアノパート。

2分音符のアルペジオが2回。そして、最後は8部音符で刻みながらの全音符という流れ。

ポイントは、このアルペジオの部分。

これは、ここの動きは合唱にゆだねる、という造りをしています。なので、ピアニストが2拍で刻んで合唱を引っ張るのではなく、合唱団の「Lento:愛のメッセージ」に、寄り添ってアルペジオを乗せてほしい。

で、指揮者はというと、まず、「molto rit.」の方針は明確にしておいた方が良いと思います。

つまり、ブレーキをかけた後に、「とどけ」の入りをどうするか?という点。
で、その後は、例えば「歌い手が歌いたい速度」を探してみてください。

初めは、たぶんなかなかバシっとは合いませんが、
「指揮に合わせて歌う」練習ではなくて、
最後のメッセージを、自分たちはどのように語るのか?ということを、少し試行錯誤してみるということです。

一見、テンポが大きく変わるので、すごくしっかり振らなければいけないようにも感じますが、振りすぎるとこういう場所はかえって分かりにくくなります。

「とどけ」

「あいの」

の2カ所をリードできれば、あとは歌い手とピアニストに任せてしまっても良いのではないかとすら思っていますが、いかがでしょうか?

合唱指揮は、最終的には「いかに振らないか」に尽きると思っていて、オケや吹奏楽の指揮との大きな違いだと思っています。これは、楽譜の構成にも理由があって、合唱の楽譜は「パート譜」ではなくて、皆、同じものを使っているので、自分以外のパートの動きも良く見えるようになっています。パート譜の場合は、「カウント」がちゃんとできないといけないので、ある程度細かく振っていることが求められますが、合唱はちょっとちがって、歌い手の主体性に任せられるところが多々あって、そうあればこそ、豊かな表現ができる不思議な音楽です。

指揮者や先生に引っ張ってもらうばかりではなく、歌う人があれこれ考えながら歌う、というのも、なかなか楽しいものです。

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