colums

平和のたね

Takamasa

瑞慶覧尚子さんは、沖縄出身の作曲家。

私は、『チャンスは必ずある』という、「みなづきみのり」さんの詩に作曲された作品で、初めて瑞慶覧さんの曲を知りました。

とても親しみやすい、そして元気になる曲をたくさん作っておられます。
この「平和のたね」も、まるでずっと歌い続けてきた愛唱曲のような、体にすっとはいってくる不思議な温かさを感じました。

伴奏ポイント

合唱に限ったことではありませんが、伴奏(アンサンブル)ピアニストは、ソロで弾くのとは違い、指揮者や歌い手とのコミュニケーションが大切。その上で、気を付けると良いポイントがあります。

右手は、歌に寄り添って

右手は、メロディー(歌)と一緒のリズムが多いので、歌とのアンサンブルが大切です。ピアニストも一緒に歌っているような気持ちで、言葉をイメージして弾けると良いでしょう♪

左手の8分音符をうまく使って!

左手の8部音符は、音楽を前に進めるエネルギーがこめられています。効果的に聞かせて、音楽に躍動感を持たせられると素敵です。

スラーの指示をよく見て

この曲は、スラーの指示が細かく付いています。スラーがついているところと、そうでないところのニュアンスの違いに注意して演奏しましょう。

合唱ポイント

合唱団のみなさんが、歌う時に気を付けると良いポイントです。

日本語のニュアンスを崩さずに

メロディラインは、必ずしも日本語の語感とピタッと一致しているわけではありません。特に、伸ばす音が多く、油断するとひらがながただ並んでいるだけのように聞こえてしまい、言葉の意味がが伝わりにくくなってしまいます。

「へいーわーのたーねをーまーこーうー」

と、ぶっきらぼうな歌になってしまわないように、特に言葉(文節)の頭を丁寧にうたい、長い音価が与えられている場所が、不用意に強く聞こえてしまわない工夫が必要でしょう。

そのほかのポイント

曲のテンポ

楽譜では付点4分音符が76となっていますが、少し忙しい感じがありました。
私の合唱団では「=68」くらいで演奏しています。
(子どもの団や若い団であれば76でも良いかもしれませんね。)

何にせよ、だれもが歩く速度が人それぞれ違うように、曲がイメージしているスピード感の解釈を、合唱団と照らしてみた時に、必ずしも数字に固執するのが全てではありません。

曲の言わんとしている速度のメッセージ性を、この合唱団で表現した時に、どのテンポで取り組むのが良いのか?をすり合わせるのが大切ではないでしょうか?

基本データ

声部 女声2部合唱

作詩 瑞慶覧尚子・伊藤晧一
作曲 瑞慶覧尚子

楽譜は、ピースでも、曲集でも入手できます。

1曲だけ購入することもできるのは、嬉しいです。


平和のたね 女声二部合唱曲 [ 瑞慶覧尚子 ]

ただ、私は「リーダーシャッツ」を持っていたので、今回はこちらを使いました。
この「リーダーシャッツ」、2000年以降に生まれた曲を集めて再編集された新版です。新しい作曲家のいろいろな曲をはっけんできるので、とてもオススメです。


楽譜 リーダーシャッツ IV(女声合唱/名曲篇)(4385/中級)

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