合唱

【COSMOS】合唱コンクール、クラス合唱の定番曲、どう弾く?どう歌う?

Takamasa

小中学校のクラス合唱、合唱コンクールなどで超定番の【COSMOS】を弾きました。

合唱ピアノの難しいところは「弾ければ良い」というわけではないところでしょうか。
もちろん、ほかのどんなピアノ曲も、指が回ればそれで良いということではなくそこからの表現が大切なのは言うまでもありませんが、ピアニスト1人で完結するわけではないところが、大きな違いです。

指揮や合唱とどう合わせる?

【COSMOS】に限ったことではないのですが、合唱をするときには、指揮者(先生が指揮をしたり、時には生徒同士でピアノと指揮者を担当したり)がいて、もちろん合唱をする歌い手がいます。そんなたくさんの人が一緒に音楽するのが合唱の楽しいところですが、ピアニストとしては、いろいろと悩ましいことも。

①指揮者に合わせる?合唱に合わせる?

合唱あるあるなのですが、指揮とピアノが合わない!という事態。

ピアニストは、結構全体を冷静に聞ける立場だったりもするので、「指揮者より速い!」とか、「指揮者より遅い!」という緊急事態を、一番はじめに気付けたりします。

どうしよう!?

ととても不安になりますね。

で、そんな時にどうするか?は、答えは「先生に聞いちゃおう!」

・合唱に引っ張られないように、なるべく指揮者に合わせてあげて!

・なるべく合唱に寄り添ってあげて

などなど、先生の思いがあると思いますので、まずは「こんな時どうする?」を聞いてみましょう。合唱の練習というのは、1回2回で完結するものではありません。その都度、相談したり、こんな時どうする?を試行錯誤することが、上手くなっていくための大切なプロセスですし、合唱の楽しみでもあります。

そして、もっと大事なことは、「私はこう思う」を、先生に伝えてみること。

「今日の練習、歌がどんどん速くなって焦ったけど、もう、ここまできたら歌に乗っかる方が良いと思って、そのまま弾きました。どうでしたか?」

なんて聞けたら、100点です!!

でも、そういう、「あ、いつもと違うぞ」に気づいて少し考えて対処するためには、やっぱり「指が回る」をゴールにしていては難しいですね。

間違えずに弾けるようになった

は、むしろスタート地点。

「アンサンブル・ピアニスト」としては、そこから「ピアノ」というパートをどう表現するか?また、合唱全体をどうリードするかも、ピアニスト次第だったりもします。

◯◯さんのピアノだと、歌いやすいね!

と言ってもらえたら、文句なしです。ピアノを弾いていても、一緒に合唱する。

楽しくピアノで歌ってくださいね!

➁ピアノパートの多くが、主旋律をなぞっている

合唱ピアノにはいろいろなパタンがありますが、この富澤裕さん編曲版のCOSMOSは、(全く同じ音型ではないものの)右手でほとんどメロディーをなぞっているという特徴があります。

合唱のピアノパートは、多かれ少なかれ各声部の音が入っていることが多いのですが、COSMOSの場合は、メロディーパートはほとんどそのまま入っているので、ソプラノの人はとても歌いやすいのではないかと思います。

さて、こういう場合は、そのまま弾いちゃっていいの?あるいは、ソプラノを邪魔しないように少し抑えた方がいいの?

答えは…
メロディラインを敢えて抑える必要はナシ!意識すべきは、左手のビート感!
です🎶

よっぽどガンガン弾きまくると、さすがに歌を消してしまうかもしれませんが、ぜひ「一緒に歌う」ような気持ちで弾いてください⭐

歌い手と一緒に歌っている感覚は、きっと得やすいハズです。

そんな中で、ピアニスト的に、役割を果たすとすれば、ビート感なのです。

POPSの編曲であるところの【COSMOS】

もはや、合唱の名曲として名が通っていすぎるきらいもあるので忘れられがちなのですが、この【COSMOS】はもとは音楽ユニット「アクアマリン」による楽曲。

アクアマリンが1998年の初夏に結成されて以来、オリジナル曲の1つとして演奏されてきた曲ですが、2000年に混声三部合唱アレンジに編曲されました。

COSMOSにかける想いは、是非、アクアマリンさんのホームページから直接ご覧ください
アクアマリンHPはこちら

そして、オリジナル版も、とっても素敵ですので、ぜひ聞いてみてください🎶

さて、ピアノの話です。
POPSを合唱に編曲した曲は、【COSMOS】に限らずたくさんありますが、けっこう、この「ビート感」がカギだったりします。【COSMOS】は、曲全体としてキレイめの曲になっているので、フワッとしすぎるとメリハリが付きにくくなってしまいます。

特に、13小節「きみのぬくもりは」からのピアノ左手を見てみると、リズムのまとまりがスラーで囲われています。このリズム感を、低音部を活かしてピリッとエッセンスとして加えられると、Aメロ、Bメロ、サビへの展開が、立体的に進みます。

メロディラインを、合唱と一緒に歌うように弾きつつ、リズムを活かして曲に奥行きを持たせる、そんなピアノ、とてもカッコいいでしょ??

すごく目立つ仕事ではないのかもしれないですが、合唱団の歌を実はリードしてくれるピアノパート。「伴奏」というと、何となく裏方感もあるかもしれませんが、クラス合唱の「ピアニスト」「ピアノパート」として、是非楽しいアンサンブルを楽しんでください!

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